治療
他の精神疾患がそうであるように、ANも社会的・精神的・肉体的な要素を併せ持つ複雑な疾患である。早期の治療は治療の成功率を高める。
治療法は、入院・外来での疾患教育、認知行動療法や集団療法などの心理療法、薬物療法、家族のカウンセリングなどが中心となる。
患者が病気であることを否認する場合や、ANの存在を容認したとしても治療には拒否の姿勢を示す場合はよくみられる。さらには、治療を認める姿勢を見せて、実際には出された食事を隠れて捨てる、などの行為も少なからず見られる。
治療にあたっては、体重増加のみを治療目的とすべきではない。
「とにかく食べろ」といった強硬な姿勢を家族や治療者が見せることは、通常逆効果となる。
長い間ANと戦っている患者にとって、食物を食べること自体が大変な苦痛・恐怖につながるためである。また体重増加以外にも、患者の主体性を重視し、人間としての成熟、対人関係の充実、実生活での適応などを援助することが重要だからである。
以上のように、適切な医師-患者関係、家族-患者関係を築くことが最も大切である。
インターネット等で摂食障害患者、元患者との交流を持つことがよい影響をもたらす場合もある。
治療により軽快した場合、再発や、神経性大食症の発症に注意する必要がある。
厚生労働省の特定疾患に該当し(前述)、治療法についても重点的に研究が進められている。
参考
オーストリアのエリーザベト皇后も、嫁姑問題を契機にANを発症したといわれている。
日本では、ANは一般的には「拒食症」の名前で知られており、その患者の実態は、たびたびドキュメンタリーとしてマスコミに取り上げられることがある。
カーペンターズのカレン・カーペンターが拒食症から心臓発作を起こして死亡した際に、本症は日本やアメリカで大きな注目を浴び、注目される疾患となった。
東電OL殺人事件の被害者女性も慶應義塾大学を卒業し総合職として東京電力に入社した30代独身のエリート社員であったが、セックス依存症の性癖とANの双方を発症していた。
(出典:ウィキペディア)